「医療費を減らすヒント」

健康保険は、皆さんで保険料を出し合っている制度ですから、医療費が増えるにつれて運営も苦しくなり、皆さんの負担も重くなってしまいます。

必要な人が安心して医療が受けられるようにするとともに、保険料や窓口負担として皆さんにご負担していただく医療費を有効に活用するために、医療機関・薬局を受診する際には上手な病院のかかり方を心得ておくと、無駄な医療費を支払わずに済みます。

いきなり大病院受診は負担増に

紹介状もなく最初から大病院を受診すると、診察料に特別料金がプラスされ、その金額は全額自己負担となります。
高度な医療が必要ないにもかかわらず、「大きい病院のほうが安心」「有名な大学病院に通いたい」などの理由で受診するのはやめましょう。

紹介状なしで大病院を受診するときの特別料金
医科 歯科
初診 7,000円以上 5,000円以上
再診 3,000円以上 1,900円以上

大病院は重篤な患者のために

大病院は本来、診療所や一般の病院では治療が困難である患者のための施設です。
高度な専門的診療や難しい治療、あるいは手術を必要とする患者に対し、その機能を発揮します。
軽度なけがや風邪などの症状で気軽に受診する人が増えれば、重篤な患者のケアが手薄になる可能性があります。
原則として紹介状を持った患者が予約して大病院で受診しているため、いきなり行っても待ち時間が長くなり診療はあっという間に終わることも。
まずは、かかりつけ医で診てもらい、必要があれば紹介状をもらってから大病院へ行くようにして適切な受診を心がけましょう。

マイナ保険証を利用しましょう

マイナ保険証とは、マイナンバーカードを健康保険証として利用できる仕組みのことです。マイナ保険証を利用することでこれまでよりも正確な本人確認を行うことができるほか、医療機関等が過去の診療情報等を確認でき、より良い医療を受けることができます。

マイナンバーカードを健康保険証として利用する場合は、次の3つの登録方法があります。

  • 医療機関・薬局の受付(カードリーダー)で登録する
  • マイナポータルで登録する
  • セブン銀行ATMで登録する

なお、当組合にマイナンバーのお届けがないとマイナ保険証は利用できないため、必ずお届けいただくようお願いします。

参考リンク
参考リンク

リフィル処方箋をご存じですか?

リフィル処方箋とは、反復利用できる処方箋のことです。
慢性疾患で症状が安定していると医師が判断した場合に、処方箋にリフィル可の印と利用できる回数(最大3回)が記載されます。
それにより、2回目以降の調剤は診療なしで同じ薬が処方されることとなります。
ただし、投薬量に限度がある医薬品(新薬や麻薬、向精神薬等)及び湿布薬など、一部の薬剤は処方できません。

経済面でのメリット

慢性疾患の場合、定期的に医療機関を受診して薬の処方を受けますが、症状に変化がなければ診療にかかる時間を割く必要なく薬が受け取れます。診療回数が減ることで医療費だけでなく通院にかかる交通費や時間も軽減されます。

リフィル処方箋をもらったら

1回目

発行日から4日以内に薬局へ持参して調剤してもらいます。次回の調剤予定日を確認されたうえで処方箋が返却されます。

2・3回目

調剤予定日の前後7日以内に薬局へ持参して調剤してもらいます。
もし、途中で体調が優れなくなった場合や薬剤師に受診が必要と判断された場合は、すみやかに医療機関を受診してください。
また、継続した服薬状況の確認が大事ですので、同じ薬局に行くようにしましょう。

リフィル処方箋の流れ

リフィル処方箋を発行するかどうかは医師の判断ですが、切り替えが可能か相談してみましょう。

セルフメディケーションで医療費を抑える

平均寿命が長くなった昨今、健康管理は重要な課題です。
そのためには、自分自身の健康を気づかうセルフメディケーションが必要です。
セルフメディケーションとは、自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすることと世界保健機構(WHO)は定義しています。
日ごろから体調管理をして、病気になることを予防し、小さなけがや風邪のひきはじめなどに休養を取ってOTC医薬品(市販薬)を活用するなど、自分で回復させることです。
セルフメディケーションを行うことは難しく大げさなことをするわけではありません。
普段の生活の中でほんの少しの気づきと無理のない心がけで、自分自身の健康を維持することができるのです。

セルフメディケーションの効果

  • 疾病が軽度なうちに自分で対処をして回復すれば受診する時間と医療費が省ける
  • 正しい生活習慣を心がけ病気を予防することで健康が維持される
  • 常に健康に関心を持つことで健康管理の習慣が身につく

セルフメディケーションのポイント

  • 規則正しい生活をする

    不規則な食事や睡眠不足などの不摂生を続けると体力や抵抗力が落ち、風邪をひいたり不調が長引くことも。十分な睡眠と塩分・糖分を控えたヘルシーな食事を心がけましょう。

  • 自分の健康状態をチェックする

    自分自身の今の健康状態を正しく把握することが大切。年に1度の健康診断のほか、日ごろから体重や血圧のチェックをして小さな変化に気づきましょう

  • OTC医薬品を活用する

    風邪のひきはじめで喉が痛い、なんとなく胃の調子が悪いなど、軽度な症状の緩和にOTC医薬品(市販薬)を利用しましょう

OTC医薬品で医療費を節約

OTC医薬品はドラッグストア等で処方せんなしで購入できる、いわゆる市販薬のことです。諸症状の緩和に対応するさまざまな薬が販売されていますので、自分自身で行う健康管理に役立ちます。
医療機関に行くほどでもない軽度な症状のときや医療機関が閉まったあとの遅い時間に不調を感じたときなどに有効です。

  • ※OTC=「Over The Counter(カウンター越し)」
参考リンク

軽度の体調不良の症状緩和などに活用

  • 風邪予防

    うがい薬、のどスプレー、鼻炎薬

  • 腹痛

    整腸剤、下痢止め、便秘薬

  • けが

    殺菌消毒剤、絆創膏、包帯

ほかにも、点眼薬やビタミン剤などさまざまなOTC医薬品がありますので、症状に合わせて上手に活用しましょう。

セルフメディケーション税制

対象のOTC医薬品を購入することで所得控除を受けることができるセルフメディケーション税制(医療費控除と選択制)も活用しましょう。詳細や対象の医薬品等は厚生労働省のホームページをご確認ください。

  • ※令和8年12月31日までの時限措置です。

医療費が高額になったとき

健康に気をつけていても、病気やけがを完全に防ぐことはできません。
医療機関等を受診すると原則3割とはいえ窓口負担が高額となる場合があります。
支払いが高額になる場合、以下の制度を利用することで負担を軽減することができます。

高額療養費制度

医療機関等に支払った額が所得に応じた限度額を超えたときに、その超えた額があとで当組合から支給されます。これを「高額療養費」といいます。
マイナ保険証等を提示することで窓口での支払いを限度額までに抑えることができます。

さらに付加金を支給します

法定給付といわれる高額療養費のほか、当組合では独自の給付(付加金)で皆さんの自己負担をさらに軽減します。
請求払いなので、限度額適用認定証を使用した場合も、忘れずに請求してください。
なお、時効(受診した月の翌月1日から起算して2年間)がありますので、早めに請求するようにしましょう。

〔限度額適用認定証が必要なとき〕

マイナ保険証に対応していない医療機関等では、健保組合に事前に申請して交付される「限度額適用認定証」の提示が必要となります。
70~74歳(高齢受給者)の方で現役並み所得Ⅱ・Ⅰに該当される方についても「限度額適用認定証」の申請が必要となります。

「医療費のお知らせ」でかかった医療費をしっかり把握

当組合では、Webで毎月の医療費を確認できます。
これまでにどの医療機関を受診していくら払ったかを一覧で見ることができます。受診を振り返ることで健康への意識を高めるとともに、お手元の領収書と相違がないか確認し医療費の適正化にご協力ください。

領収書と照合して請求誤りをチェック

受診していない医療機関や領収書と異なる額が「医療費のお知らせ」に掲載されていた場合、医療機関等の請求誤りの可能性がありますので、当組合にお知らせください。
医療費は皆さんの保険料でまかなわれています。
適正な保険給付のために、皆さんのご協力をお願いします。

付加金に該当するか確認する

医療機関等で支払った自己負担額が付加金等に該当するかどうかが「医療費のお知らせ」右側にある給付区分でわかります。
給付区分に※があると付加金に該当する目安なので、忘れずに申請するようにしましょう。
付加金等に該当する目安を「医療費のお知らせ」で確認できます。ぜひ、ご活用ください。

医療費のお知らせ

医療費控除申請用ファイルがダウンロード可能

確定申告で医療費控除を申請する際に使用できるデータがダウンロードできます。医療費控除用ファイルは毎年2月中旬に配信予定ですのでご活用ください。
ただし、12月診療分は病院からの請求のスケジュールにより配信時期に掲載ができないため、ご自身で保管している領収書でご対応ください。
確定申告についての詳細は管轄の税務署へお問い合わせください。
マイナンバーカードの発行とマイナポータルの連携が完了していれば、マイナポータルでも医療費情報が閲覧できます。

参考リンク

診療時間内に受診しましょう!

休日、深夜、時間外の受診には割増料金がかかることを知っていますか?

医療費は、診療のほかに投薬料、検査料、処置料、画像診断料などの組み合わせで決まります。

決められた診療時間以外や休日、深夜に受診すると医療費が加算されるので、急病のときなどやむをえない場合を除きできるだけ診療時間内に受診しましょう。

  時間 初診時加算額 再診料加算額
時間外加算
  • 平日の午後6時~午前8時
  • 土曜日の正午~午前8時
850円(6歳未満は2,000円) 650円 (6歳未満は1,350円)
休日加算
  • 日曜や祝日などの休診日
  • 12月29日~1月3日
2,500円(6歳未満は3,650円) 1,900円(6歳未満は2,600円)
深夜加算
  • 診察時間外の午後10時~翌朝6時
4,800円(6歳未満は6,950円) 4,200円(6歳未満は5,900円)
  • *受診者の負担額は、このうちの2割~3割(75歳未満の場合)となります。
診療所の診察時間内・薬局の営業時間内でも加算がつくことも
加算の種類 加算の時間帯 加算額

診療所の夜間・早朝等加算
その診療所の診療時間内でも、右記の時間に診療した場合に、初・再診料に加算される。

  • 平日の午後6時~午前8時
  • 土曜日の正午~午前8時
  • 日曜・祝日
500円

調剤薬局の夜間・休日等加算
薬局の営業時間内でも、右記の時間に調剤した場合に、調剤料に加算される。

  • 平日の午後7時~午前8時
  • 土曜日の午後1時~午前8時
  • 日曜・祝日
400円
  • *受診者の負担額は、このうちの2割~3割(75歳未満の場合)となります。

かかりつけ医を持ちましょう!

自宅や勤務先の近くの医院、診療所などにかかりつけのお医者さんを持ち、気になることがあったら、まずはそのお医者さんに相談しましょう。

体質や、病歴、生活習慣、健康状態などを把握してもらえますし、それに基づいて適切な治療やアドバイスをくれます。

また、待ち時間が大病院に比べて短くてすみます。かかりつけ医の紹介状をもって大病院に行けば、特別料金が加算されることもありません。

今、とくに病気もなくかかりつけ医もいない、という方は以下のようなポイントからかかりつけ医を探してみてはどうでしょうか。

Check
  • 自宅の近くで通いやすいか
  • 相性がよく、信頼できるか
  • 勉強熱心で情報収集に努めているか
  • 病気や治療法、薬などについてわかりやすく説明してくれるか
  • 患者を抱え込まずに、専門病院に紹介してくれるか

はしご(重複)受診はやめましょう!

治療方針や診断内容に納得できなくて、いくつもの医療機関をまわったことはありませんか?

同じ病気だと同じような検査や投薬が繰り返され医療費がかさむだけでなく体にも悪影響が心配されます。

  同じ病院に通う場合 転医をくり返した場合
1回目 初診料2,910円(+検査料等) 初診料2,910円(+検査料等)
2回目 再診料 750円 初診料2,910円(+検査料等)
3回目 再診料 750円 初診料2,910円(+検査料等)
合計* 4,410円 8,730円
  • *初診料と再診料の合計額。検査料等を加えると、その差はさらに大きくなります。
  • *受診者の負担額は、このうちの2割~3割(75歳未満の場合)となります。
Check
  • 何回も同じ説明を聞かなければならない
  • 同じ検査を何度も受けることになる
  • 初診料はその都度必要になる
  • 薬もその都度投与される

受けている治療に不安があるときには、まずそのことをお医者さんに伝えて話し合ってみましょう。

また、主治医以外のお医者さんの意見を聞きたいときには「セカンドオピニオン」という方法もあります。セカンドオピニオンはれっきとした診療行為の1つです。迷わずに申し出てみましょう。

こんなことにもご注意を

薬を上手に利用しましょう

●薬のもらいすぎに注意

薬が余っているときは、お医者さんや薬剤師に相談してみましょう。

●飲み合わせによっては副作用が…

お薬手帳を有効に活用して、いま処方されている薬をお医者さんや薬剤師に伝えて、飲み合わせに注意しましょう。

●ジェネリック医薬品を活用しましょう

ジェネリック医薬品への切り替えができないか、お医者さんや薬剤師に相談してみましょう。

あわてて病院にかけ込む、その前に

いますぐ受診する必要があるのか、平日の時間内の受診でも大丈夫なのか、子ども医療電話相談(#8000)や、救急安心センター(#7119)に電話して相談してみましょう。

  • ●子ども医療電話相談(#8000)では、小児科の医師や看護師から症状に応じたアドバイスが受けられます。
    • ※利用できる時間はお住まいの自治体によって異なります。
参考リンク
  • ●救急安心センター(#7119)では、救急車を呼んだほうがいいのか、病院へ行ったほうがいいのか、緊急性の判断や応急手当のアドバイス、医療機関の案内などが救急隊経験者や看護師から24時間受けられます。
    • ※救急安心センター事業は一部地域で実施しています。
参考リンク
Check
  • 体に異変を感じたとき、子どもの様子がいつもと違うなど、症状について少しでも知識があれば、適切に対応することができます。

こんなときは迷わず救急車を

突然死する原因には、主に心臓発作脳卒中(脳梗塞やくも膜下出血など)があります。
次のような症状がある場合には、ためらわず救急車を呼びましょう。

急性心筋梗塞

  • 胸の真ん中の強い痛み(痛みが強くない場合もある)
  • 肩や腕、あごにかけての痛み(痛みがあまり強くない場合もある)
  • 胸が締めつけられるような圧迫感(痛みがあまり強くない場合もある)
  • 息切れ
  • 冷や汗
  • 吐き気
  • 立っていられない

脳梗塞

  • 体の片側に力が入らない、しびれを感じる
  • ものが見えにくい
  • 言葉がうまく話せない
  • 反応がない

くも膜下出血

  • 今までに経験したことのないような(バットで殴られたような)強い頭痛

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